放課後ネイチャースクールへ向けて

子どもたちの学校が終わり、おうちの方が帰るまでのわずか2~3時間。

週5日で15時間。一ヶ月で60時間。一年で720時間…

家でテレビを見て過ごす子ども、お友だちと遊ぶ子ども、宿題を済ませても勉強する子ども、習い事をする子どももいます。

 どう過ごすと一番いい、と言うつもりはありませんし、正直一人一人違う子どもたちにとって全ての子に共通していいと断言できることはわかりません。

 ただ私たちが願うことは、子どもたちが大切にされて安心だと思える空間で、『生』に向けて貪欲であり『生』きるために自分たちの力を引き出せる人間に成長して欲しいということです。

 ~では、生きることってなんだろう?~

と考えたとき、アメリカの心理学者であるマズローの人間欲求段階説が思い浮かびました。人間は「生きる」こと…つまり生理的欲求(食・睡眠・性)が充たされて次の欲求が生まれます。次の欲求は「安全」であること…つまり家の中で寝たい、など外部から身を守りたいという欲求です。その欲求が満たされて次は誰かと一緒にいたい、などの社会的な欲求が生まれます。ここまでは外的欲求と言われています。そして次に「認められたい」という内的な欲求が芽生えます。その欲求が充たされた後に、一番上の段階「自分の力をもっと引き出したい」「もっと自分の力で創造したい」などの自己を実現するための欲求が生まれると言われています。

 

つまり、土台の部分がしっかり充たされないと自分を表現したり、物事を創造する力が弱まるのではないかと考えます。

 生きることの基本は、今も昔も「食」なのではないでしょうか。

私たちは食物連鎖のトップに君臨し、今や食に困ることはほとんどありません。しかし、子どもたちは自分たちの口に入るものが、どのくらいの人の手を通ってきているのか知っているのでしょうか?

 今や、お茶でさえ家で作れることを知らない子どもがいます。野菜は畑でなるものだと知らない子どもがいます。お金さえあれば苦労を知らず、手に入る食べもの。野菜やお米を作る人たちが、どれだけの時間を費やし、愛情込めて作っているのかを知らない子どもたち。豚や牛や鶏を愛情深く育て、それをさばいて小さくなったものがスーパーに並べられていること。荒れた海でも命懸けで漁をしてくれる人がいてお魚を食べれること。忙しい中でもお腹がすいているだろうからという思いから、愛情を込めてさっとお料理してくれるおうちの人がいること。お店で買ったものであっても、お店の人の手からお料理されていること。知っているのでしょうか?

 わたしたち、くにびき自然学校は、勉強ももちろん大切だと理解していますが、それを軸に運営をしたいと考えていません。

 わたしたちは、子どもたちが「生きること」に対して、考え行動して、その土台の上に愛を育みたいと考えています。

 1年で720時間という莫大で大切な時間を、くにびき自然学校で過ごしてみませんか?

「ただいま~!」

と子どもがおうちに帰り

 「おかえり~!」

と出迎えてくれるおうちの方がほとんどいなくなってきた昨今。

 核家族化が進む中、厳しい社会の煽りを受けて、お母さんが働くことが当たり前になってきている世の中です。

 かくいう私も、専業主婦になったことがありません。

 子どもとの時間を増やしたい。帰ってきたら出迎えてあげたい。…気持ちはあるのにできない…こんなことで悩んだこともあるのではないでしょうか。

 ならば、せめて安心できる環境で子どもたちを過ごさせたい。あわよくば、愛情をたっぷり注いであげて欲しい。

 そんな場所をくにびき自然学校が提供したいという思いがあります。

 私たちは、集まってみんなで揃って宿題を…という活動をしません。

 わたしたちが、くにびき自然学校らしい学童クラブを、と考えたときにすぐに思い浮かんだことは「生きる」ことを軸に活動していく、ということです。「生きる」ことは「食べる」こと。「食べる」こととは「命をいただく」こと。「命をいただく」ためには動かないといけません。この連鎖をヒントに、くにびき自然学校は活動をしたいと考えています。

 うねを作り、種を植え、草をむしって虫除けの対策を考え、苦労してきた作物を自分たちで料理する。きっと嫌いなものでも食べるでしょう。

 子どもたちが「やっとできたよ~」と持って帰ってきた作物をおうちの方は、きっと愛情込めてお料理してくれるはず。

 その愛のこもった美味しさで生まれる笑顔が、おうちの方の笑顔も引き出してくれたらいいな。そんな願いを込めて。

 くにびき自然学校はお外での体験を主に、子どもたちが考えながら行動する時間を大切にしていきたいと考えています。




放課後ネイチャースクールの年間スケジュールの構想例

  • 自由遊び
  • 火育
  • 刃育
  • 色々なご飯炊きをマスター(羽釜、空き缶)
  • ドラム缶風呂
  • 畑作り
  • 野菜つくり
  • みんなで基地作り献立、料理作り
  • 創作活動
  • 勉強…みんなが先生タイム
  • わんぱく坊主、おてんば娘のおもてなし(忙しいおうちの方にご飯を作り、おもてなしします)
  • 自然体験活動



何が良いとか悪いとか
決めるのは、自ら体験するお子様、その子ども達の様子をみて判断する保護者の方です。
放課後ネイチャースクールはくにびき自然学校らしく当団体がねらいに掲げている所を目指すだけです。
これから、この事業へむけ少しずつ動き出します。

皆様に何でもいいです、ご意見を下さい。
例えば...
学童が18時までしか見てもらえず困っています。
夜勤なので子どもに夕食を作ってあげれない。
貧困で今日食べるご飯もない...などなど

よろしくお願いします!



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